生前戒名・新しい名前で生きなおす仏教の知恵。「戒名を自分で付けてもいいですか？」

●川島なお美さんの戒名
10月１日、女優・川島なお美さんの
通夜、告別式がしめやかに行われましたが
戒名は
「秋想院彩優美俊大姉」
戒名に、彼女と夫の鎧塚俊彦さんの人生が
語られているように感じました。

戒名は基本的には「２文字」で表現され
身分の上下や精進、報恩の多少に関係なく
仏の世界が平等である事を現します。

「秋想院　彩優　美俊　大姉」

「○○院ΔΔ××大姉」

上記の例の場合、「○○」が院号、
「△△」・「ΔΔ」が道号、
「ＸＸ」・「××」が戒名、
「大姉」が位号である。

ただし、位牌・墓誌・過去帳・法名軸などには、
戒名の前後に院号・道号・位号等の号を付すことから、
その全てを「戒名」として捉える事が通例化している。
＊ウィキペディア「戒名」参照

●「秋想院　彩優　美俊　大姉」の意味は？
葬儀屋さんのブログ「葬儀屋バカ一代」の
川島なお美さんの戒名についての解釈が
個人的な見解と謙遜していますが
分かりやすかったので紹介します。

＝＝＝以下、参照ブログより抜粋＝＝＝

院号「秋想院・しゅうそういん」

由来は、生まれた（１１月）／亡くなられた（９月）
季節の秋、そして・・・
ワインの原料の葡萄の収穫や
初物のワインの出荷の季節。
ワイン好きの故人を想っての院号では。
 
道号 「彩優・さいゆう」

道号は趣味や人柄、職業など、生前の故人を表すものとして用いられます。
「彩」・彩る、輝き、艶、美しい・・・
「優」・上品で美しい、しとやか、雅やか、優れている・・・
職業である「女優」の優でもある。
優れて美しさがあり、上品で輝きのある雅やかな人（女優）ということ。

戒名・「美俊・みしゅん」
戒名は仏弟子になったことの証です。
あの世での名前であり、あの世での姿を現していると言われています。
「美」・美しい、良い、立派・・・
　　　本名の「なお美」から一文字拝借。
「俊」・優れている、才知に溢れる・・・
　　　夫の鎧塚俊彦さんから一文字拝借。
女性で俊の付く戒名は非常に稀ですが、
愛する人といつまでも一緒にいたいという、
お二人たっての希望だったんでしょうね。
美しく、立派で、才知に優れた仏という意味ですね。

位号・「大姉・だいし」
非常に優れた人格の持ち主で、
仏教で社会に対しての貢献度も高い人ということです。

＝＝＝以上、参照ブログより＝＝＝

戒名の解釈から、川島なお美さん夫妻の素敵な人生に
感慨深いものがありますね。

●３万円の生前戒名・新しい名前で生きなおす仏教の知恵。
「戒名を自分で付けてもいいですか？」青娥書房刊・２０１５年９月１５日全国発売
という本が出版されました。
著者は、「本壽院」住職の三浦尊明さん。
以前、「戒名は高い？安い？」という本を出版して話題になり。
ＮＨＫ学園や読売文化センターなどで戒名講座を開催しています。

戒名は高い？
儀・法事・供養・位牌・墓・散骨など
悩む方がたくさんいますが
その悩みを解決するため様々な活動をしている住職です。

戒名は、商品ではありません。
しかしながら、お寺との付き合いも希薄になり、
どうすればいいのか？
何をすればいいのか？
と悩んでおられる方も多くいます。
■戒名もなく、俗名のまま葬儀をした方
■数年前に亡くなった両親はまだ戒名が授かっていない。
■親の終活
■残されたものに迷惑をかけたくない
■自分の終活
■新しい名前で生きなおす仏教の知恵
などなど、亡くなってからだけでなく
若い方が生前に授かるケースもたくさんいます。

●通販「戒名」で失敗しない注意点。
最近、２～３万円で「戒名」販売している
ネット通販をよく見かけますが
トラブルもあるようです。
主な原因は・・・
生前戒名は自分でつけたが、
いざ自分の葬儀・納骨の時に
納骨を寺院に拒否されたりすること。

その場合は再度、
戒名を付けてもらう事になるのが
多くの寺院の通例のようです。

「戒名の会」も主催している先ほどの
「本壽院」住職の三浦尊明さんは
菩提寺（代々、その寺に位牌を収めている寺）がある場合は
トラブルを防ぐ意味でもお断りしているとの事、
しかし、戒名の「かけこみ寺」として
実際に東京・大田区にあるお寺さんに
色々と相談できるのが心強い。

また各地で「戒名講座」を開催している
顔が見える住職、安心ですね。

ホームページを見るだけでも
色々と勉強になります。